自由帳

軍事系の話題について書いていきます。

核、生物、化学テロに備えて「NBC偵察車」

今回はシン・ゴジラにも出ていた、陸上自衛隊NBC偵察車を解説していきたいと思います。

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全長 8.00m

全幅 2.50m

高さ 3.20m

重量 約20t

最高速度 95km/h

乗員 4名

価格 約7億円

製造 小松製作所

意外にも製造は重機などで有名なKOMATSUこと小松製作所です。

 

この2つの車両をご覧ください。

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(化学防護車)

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(生物偵察車)

化学防護車NBC偵察車に似ているのが分かりますか?

そうです、同じ小松製作所です…

化学防護車は装甲化、気密化されていたのに対して、生物偵察車は3トン半トラックの荷台に検知、分析機材を搭載しただけで防護性、気密性は良いものではありませんでした。

役割が分かれていた2両を合体させて高性能化したものがNBC偵察車となっています。

 

NBCとは

Nuclear(核兵器)

Biological(生物兵器)

Chemical(化学兵器)の頭文字をとってこう呼ばれています。

最近では、2つ項目が増えたCBRNE

Chemical

Biological

Radiological(放射性物質)

Nuclear

Explosive(爆発物)の方が使われています。

 

 車両性能

 車両制限令

一般制限値

総重量 20.0t

幅 2.5m

長さ 12.0m

高さ 3.8m

最初に書いた諸元を見てほしいのですが、公道での車両運用のきまりを定めた「車両制限令」に収まるようになっています。

自衛隊車両は適用外ですが、事前通知や手続きをしなくても災害派遣などで即座に出動できるように枠内に収まっています。

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緊急車両の指定を受けているので上部に赤色灯とサイレン用スピーカーが付いています。

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また、放射線などから防護するためにフロントガラスや横の窓に装甲板が被さる設計になっています。

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化学防護車では検体の採取などのために大型のマニュピレーターが装備されていたのですが、細かい作業に向いていないことや故障が多いこともあり…

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代わりに実験室のグローブボックスのようなものが装備され、隊員がマジックハンドで検体を採取し回収するという方法になりました。

やっぱり人の手の信頼性が1番…

 

 各種装置

全長 8.00mの大型の車体がもつ余裕を持ったスペースで装置を操作、そして装置は実験室に匹敵するという話もあります…

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化学兵器検知化学兵器の汚染を検出し警告を出したりするために使用されます。

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生物兵器検知、左側の筒で生物兵器に使用されている微粒子のサイズを特定、右側の筒で分析のための大気を収集、車内で詳細な分析を行います。
その他にも赤外線センサーで物質ごとの赤外線への反応で種類を特定、それを元に物質の動き、拡散を検知なども可能です。
放射線ガンマ線中性子線を検知できるそうです。

気象観測装置温度計GPS測位装置も搭載しているので、「どこの区域がどのくらいどのような状況で汚染されているか」がわかります。

汚染レベルが分かれば回避や対処がしやすいですよね。

 

この車両は各種テロ、原発事故、化学事故などの非常事態で活躍する装備です、出動する事態は起こらないで欲しいですね…